設計依頼の前に分からないこと

・土地/物件探しからお願いすることは可能ですか?            
ぜひ相談してください。旗竿敷地や傾斜地など、普通の人から見たらデメリットが多く扱いにくい物件でも、私たちはメリットに変えて設計することができます。建築することはその場所を愛でる方法を探すことです。実際にどのくらいのボリュームが建ちそうか検証したり、マンションの日当たりを検証したり、ライフスタイルに応じた街のリサーチも行っています(有償)。

・予算組について相談できますか?                   
建築にはまず予算計画が大事です。銀行融資方法から、不動産投資の回収までの事業計画に対しても、いろいろ連携しながらご相談に乗ります。特に1000㎡以下の事業案件は、特色が出しやすく、得意なフィールドです。出口としてデザインに特化した物件を扱う不動産チームとの連携など、価値の差異化が大事な時代ですから、企画段階からぜひご相談ください。

・遠隔地でも設計を依頼することは可能ですか?             
ぜひお声がけください。その場所ごとに特色のある森があり、素材があり、この魅力を活かすことが私たちの武器です。東京近郊だけでなく、塩害の強い海岸近くや寒冷地などの過酷な環境でも建築の設計をしてきました。オンラインでの打合せも増えていますので、設計料が高くなることはありませんが、新幹線や飛行機で現場監理に行かなければいけないような場所では、交通費は別途相談させていただくことがあります。

・古い建物でもリフォーム可能でしょうか?               
古いほど、味があって活かせる場合が多いです。但し、昭和55年以前に申請が出された建物は旧耐震基準でできているため、耐震改修できる場合を除いてオススメしません。バブル期に信頼できるディベロッパーが建てた建物は、価格が落ちている割につくりに贅沢さがあることが多いので、個人的にオススメしています。

・工事費はどのくらいでしょうか?                   
工事費は、社会状況によっても大きく変わるのですが、通常坪単価で計算されることが多いです。規模や地盤状況などによってかなり変わりますが、木造新築であれば坪90万以上、鉄筋コンクリート造坪120万以上、鉄骨造で坪150万以上を目安としてください。マンションリノベーションは坪30万以上から実績がありますが、坪50万以上。戸建て住宅リノベは坪70万以上が目安です。(価格は税別)


設計依頼時に分からないこと

・設計料はどのくらいですか?                     
予算や規模にもよりますが、新築住宅の場合通常工事費の10-15%とさせて頂いています。リフォームの最低価格が230万戸建ての最低価格を350万とさせて頂いています。さらに小規模のリフォームなどの場合は、工事内容に応じてご相談させていただいていますので、お気軽にご相談ください。(価格は税別)

・設計期間はどのくらいでしょうか?                  
規模によりますが、だいたい4ヶ月~半年くらいが理想的です。
タイトスケジュールも慣れておりますが、経験上タイト過ぎると疲弊して良くない結果を生むことがあります。何より私たちが提供したいのは夢を膨らます楽しい時間の共有です。

・相談時にどのようなことを伝えたらいいですか?            
まずは予算、土地/物件、スケジュールなどの基本的な情報。打合せでは現状の暮らしの問題点などをヒアリングしながら、どんな暮らし方/働き方を本当は求めているかをいつも探っています。家族構成は勿論ですが、誰がどれくらい家にいて、どんなことをしたいか、どんな家具を置きたいかといった夢を教えてください。好きな写真を集めて頂いてもいいですし、好きな音楽など言葉にしにくい趣味趣向でも構いません。初回の打合せはチューニングを合わせる作業だと思っています。

・打合せはどのように進みますか?                   
住居の設計では、初回の提案時にはいつも複数案をお持ちするようにしています。模型やCGなどで生活イメージを確認しながら、フィットする建築的なアイディアが何かを探っていきます。どれか一つの案に収束することもあれば、複数案のいいところどりのように決まっていくこともあります。このともにつくる時間を一緒に楽しんでいただくことが設計者としての何よりの喜びでもあります。

・地震に強い建物がつくれますか?                   
私たちは地盤調査をしっかり行い、構造方法や規模によらず、必ず構造設計専門のチームと設計します。また現場監理時にも、しっかり配筋されているか、軸組の接合がきちんとできているかなど、ダブルチェックで検査します。この点は大手メーカーよりも確実にご安心いただけると思います。また建築で一番寿命の短いのは設備です。設備の更新を踏まえて設計するため常に設備設計チームも交えて設計しています。

・どんな工務店が建てるんですか?                   
私たちは、よく知らない工務店にスケジュールや予算の無理を押し付けるような無責任なことは一切しません。信頼できる工務店探しは建築家にとってとても大事なことだと考えています。ネットワークを駆使して全国に信頼できる工務店を見つけ、きちんと調査致しますので、納得いただける工務店が建てることになります。


設計建物について

・省エネについてはどう考えていますか                 
ドイツ生活経験のある代表富永の経験から、冬場の対策は省エネ基準以上の高断熱・高気密を前提とし、輻射中心の暖房を、中間期~夏場は、重力換気や地域ごとの偏西風を利用した自然換気をうまく利用します。
また自然採光をしっかり取り入れたた明るい家とすることで、ランニングコストを下げる努力をしています。

・使いやすい家になりますか                      
使い勝手が不快でないことは暮らしにとって大事なことだと考えています。いろいろなお施主さんと話してみると、家の使いやすさって結構人によって違うものです。特に洗濯乾燥機の登場によって、家事動線は大きく変わりました。人や物の回遊する動線と滞留する場所をきちんと分けることが使い勝手の肝だと考えています。キッチンから水回り、収納まで、じっくり話し合って決められるのは建築家ならではの特権です。

・木を使うとどういいのですか                     
現状日本の森に木が溢れているので、木を使うと森林の持続に貢献し、地球環境にいいということを共有したいと思っています。材としては加工がしやすく、断熱性が高く、吸湿性があって、手触りや香りがあって、何より経年変化によって味わいが出てくることだと考えています。植えた頃からすると100年近い時間がかかっており、材として使ってからもその時間が蓄積していくことが、次世代にバトンを渡していく建築行為にとって大事なことだと思っています。


業務内容について

・設計料支払いについて教えてください。                
規模やスケジュールにもよりますが、住宅などの場合通常5回払いでお願いしています。目安としては大まかな設計契約時に20%。大まかな平面計画を決める基本設計終了時に20%、工務店に見積をお願いするための実施設計終了時に30%工事中間時に20%、現場監理終了時に20%です。

・設計解約は可能ですか?                       
もちろん可能ですが経験はありません(笑)。契約時に書面にてご説明いたしますが、契約後いつでも解約可能です。契約してみたけど合わないなと感じられたら、遠慮なくおっしゃってください。

・設計以外にどんなことをおねがいできますか?             
土地探し、物件探し、賃貸コンサルティング、事業計画づくり、ブランディング、サイン計画、ノベルティなどのデザイン、あるいはそれらのアートディレクション木材のディレクションや家具デザイン、などを得意としています。


建物ができてからのこと

・アフターフォローはどうなっていますか                
竣工後3ヶ月1年のタイミングで検査を行い、不具合のチェックをするようにしていています。このタイミングにしているのは、3ヶ月で明らかな施工/設計ミスのフォローを、季節が一巡する1年後に、材料収縮による不具合をフォローすると大概の不具合が調整可能だからです。勿論その後もいつでもご相談ください。
工務店と連携し、その建物の主治医のように適宜フォローできる体制づくりをいつも心がけています。

・保証はどうなっていますか                      
「住宅品質確保促進法」により全ての新築住宅は10年の保証が義務付けられています。これにより工務店は基本的に住宅瑕疵担保責任保険に入っています。私たちはリフォームの際も同じ保証(最大10年)に入ることを工務店にお願いしています。施工監理には注力していますが、万が一明らかな設計ミスによって問題が発生した場合、私たちは頂いた設計費から補修工事を行うことにしています。