東向島駅徒歩3分。子ども連れから障害者まで、普段歯医者に来にくい患者さんが来られるようにしたいということで、なるべく敷居の低い歯医者を目指しました。
診察室と待合室の関係の分断をなるべく少なくするため、受付を待合の中央に半島状にせり出させ、入口と反対側の小上がりのキッズスペースは、受付から見守る視線を確保するとともに、診察室との間をガラス張りにし、診察中の親の視線がキッズスペースに届く構成とし、診察への心理的な敷居を低くしています。
また元々の建物の奥だけ天井高さが低くなっていたため、このギャップを埋めるために手前部分を幾何学的に折り上げることで、受付と待合やキッズスペースが折上げ天井を共有する断面構成とし、リズミカルに診察室へとつながっていくことで、診療される側とする側の柔らかなつながりを目指しました。
折上げ天井には間接照明が埋め込まれ、診察中天井を見る時間の多い歯科医院での体験を楽しくすると当時に、光源が目に入らないホテルのような天井としています。
Photo Takumi Ota
延床面積:60㎡
設計期間:2016年6月中旬-7月中旬
見積期間:2016年7月中旬-8月初旬
施工期間:2016年8月初旬-9月末
設 計:富永大毅建築都市計画事務所
施工会社:阿保建設