子どもが生まれてから初のGW。
大学の授業が4/29、5/2とあることもあり、それほど遠出もできず、新幹線で行けるところというところでいくつか候補を挙げたところ、山形に決定。
僕自身が酒田も含めて行ったことがないということもあったけど、2泊3日でレンタカーで回るにはちょうどよさそうという判断。
それといろいろ回るのにちょうどいい場所に温泉地があったため。
予約が直前過ぎてあまりいい宿が取れなかったけど。。。
まずは山形駅近くでレンタカーを借りて、街を回る。
自転車旅になれていると、駐車場をいちいち探さないといけなかったり
不慣れだと逆にいろいろと不便さを感じる。
まず訪れたのが、駅の反対側の城址にある、明治時代の病院建築、済生館を移築した山形市郷土館。
いろいろカラフル。
面白いのがギリシア式オーダーの間に懸魚的装飾、垂木の上にコーニス、瓦屋根と和洋がめちゃくちゃに重なっている。疑洋風建築。
塔に円環がくっつく平面でベランダの回る中庭が日本庭園。いろいろな空間体験がコラージュされている感じがある。
解けてない感じが面白さをつくってる階段。
再び線路を超えて中心街へ。目抜き通りの突き当りに見えてくる洋風建築。
大正時代の県庁舎で今は博物館と貸しホールが一体となった公共施設「文翔館」 もともとこの目抜き通り沿いに済生館もあったらしい。
こうしたヨーロッパ的な都市軸がある街なんてなかなかない。
内部は中庭+中廊下型の空間。長い廊下に繰り返されるアーチの控え壁がよい。
面白いのは外観の石張りに対して、中庭が一転して赤レンガなところ。るろうに剣心 の撮影でも使われたらしい。
基本博物館や市民会館的に使われているのだけど、勿体ない。。
もっと高級レストランとかきちんとしたカフェとかが入るべき。
さらにこの建物がいいのはこの中庭から臓物がはみ出しかのように渡り廊下でつながれたレンガの議場ホールが隣接してあるところ。
バットレスが鉄骨の耐震補強というのも面白い。
渡り廊下内部。最近のリノベーションのような質素なデザイン。配管の美学を感じる。
室内楽のリハーサル中だった議場ホール。木質ボールト格天井って、素材特性を考えるとなかなか見れない凄さ。
バブル期に10年かけて修復してるんですが、この壁もパーケットフローリングも、今後の社会ではもう絶対許されないので、それだけで震える。
文翔館を後にし、すぐ近くの現代建築へ。
どーん。
妹島和世 朝日新聞山形ビル。遠くから見ても妖精のような異質感があってテンションが上がる。
再塗装してるのかもしれないが15年前の建物とは思えない綺麗さ。そもそもガラスと外壁が面一だと雨垂れも起きないのか。
看板横の小さなボックスは当初なかったが、室外機が隠されていた。
こういう設備の扱い方は妹島さんらしいところ。
1階はギャラリーになっていて内覧可能。ペアガラス含んで77ミリの外壁がつくる街の見え方が面白い。
市内で昼飯に蕎麦を食べ、本日の宿に向けて本格的に移動開始。
まずは寄り道的に山寺へ。階段が1000段の登山。9kg近い所長を抱えて登る。
こういう仏像やお地蔵様を見ながらひたすら階段を上がっていく。
上の方のお寺群。ロープレ後半の街っぽさがある。
展望台へのアプローチ。自然と建築の間を抜けていく体験。
崖の上の小屋が見晴台になっている。
下山してビールを飲みたいところをグッと我慢して西へ。
まずは寒河江市役所。黒川紀章51年前の初期作品。
完全に浮いてるように見えるけど、すごいのはこれが実際に免震構造で浮いているところ。
そこまでして残す建築愛には敬意しかない。
スロープを上がってキャンチレバーの下にアプローチする。
中央吹抜けトップライト。照明が岡本太郎。
吹き抜け回りの四隅に動線含めたコアがあり、吹き抜けに面したのは会議室。
その周囲を回廊が回って、その外の執務室はすべて宙づりという構成。
同じ寒河江市を少し移動してふるさと総合公園へ。
総ガラス張り。最上川ふるさと総合公園センターハウス。内藤廣
今回の旅で見た建築の中では一番寂しさがあった。アフターの苦労の痕跡が伺える建築。あまり触れないでおく。
時間が押してきたので一路鶴岡市方面へ。
宿のあるあつみ温泉の手前、小さな集落に立ち寄る。
行ってみたら完全に冬の装いの旧遠藤家住宅 生き物っぽさある。夕方すぎるのと装いのせいで内部は相当暗い。。隣は民宿。
元々養蚕が行われていた兜のような茅葺屋根を見て1日目が終了。民宿の女の子がかわいかったです。
2日目につづく