【片流れの住宅】引渡し

弊社初建築物件である「片流れの住宅」が竣工し、引渡しを終えました。
いつも引渡しは寂しい気持ちでいっぱいですが、
今回は独立後はじめての新築ということもあり、
設計開始から着工まで約1年、工事期間も降雪時の中断期間があったりと1年近くかかったこともあって
ほとんど泣きそうでした(笑)

住宅の引渡しでは電気屋さん設備屋さんキッチン屋さんなどが順番に取扱説明をするのですが
今回は建築でも取扱説明書を作成しました。

内容としては
・建物のコンセプト全容
・快適な生活のために考えたこと
・安全な生活のために考えたこと
・素材ごとの掃除/メンテナンス方法とその頻度

について。
設計期間中には幾度となく説明を繰り返したことでも、最後にちゃんとまとめて資料として渡すと
改めて建物に愛着を持ってもらえるかなと。こちらとしても整理がついてスッキリします。

今回施工は堀内建築といういわゆる工務店的な工務店でなく、大工さんが1人で切り盛りしているところにやっていただきました。
非常に丁寧に仕事をしてくれているので、細かい場所ごとに図面通りでいいか話し合うという非常に手間のかかる現場でしたが、考えてみると、これは学生の時に右も左も分からない中、初めて現場監理をさせてもらったアトリエワンのガエハウスの時とほとんど同じ状況。
今でも塚本先生に会うと、富永はガエハウスの時は頑張ってたと言われるんですが、独立して最初の建築でこういう施工会社に出会ったのは、建築の神様に初心に帰れと言われてるとしか思えず。
分かった気になってないで、ひとつひとつ真剣に向き合っていかないといけないですね。
(当時の顛末はこの本に載ってます。)
狭くて小さいたのしい家

楽しく住まわれることを祈って。


2014-06-25