【屋根型の住宅】塗装屋さんに見る日本の職人技術

屋根型の住宅が塗装工事に入っていますが、今回の塗装屋さんは非常に巧い。
聞いてみるともともと漆を塗る職人さんだったそうです。
昔ながらの工務店にお願いすると、だいたいどの現場にも元々宮大工さんだった大工さんとか、こういう伝説的な職人さんがいて、その技術には本当に感心させられます。
隈事務所時代に各国の建設現場を見て来ていますが、日本の職人の技術は本当にすごい。いつもその技術の高さに感動させられながら、同時にこうした職人さんが本来の仕事をできず、技術が失われていることを思って、寂しくなります。
一方で、こうした専門技術が特化しない国ほどDIYが発達して、空間をもっと身近に感じるためのシステムができているという側面もまた確か。
職人さんの技術に対して今以上の価値を見出しつつ、一方で建築をもっと多くの人に関わってもらえるよう、オーガナイズできるのが、デザイナーとしての腕の見せ所になっていくでしょうね。


2013-07-18