最近設計したオフィス空間で、働く人の手の届くところに植栽を用意したいと考え、
(以前制作したプランターボックスライティングも同じ理由でしたが)今回はシステム天井をあまり大きくいじれない状況だったので、ピクチャーレールを流した上で、緑化アーティストのパトリック・モリスがデザインしたスカイプランターを使ってみました。
箱を開けてみるとこんな状態です。プランターにワイヤーが長短2本と、メッシュが2枚。これで本当に大丈夫なのか不安なくらい。天井に埋め込むようのアンカーも合わせて付いています。
ひとまずプランターを普通に立てて植えます。今回はディフェンバキア。サトイモ科の常緑植物です。必要に応じて土を追加し、少し土を固めます。土が乾燥してボソボソの場合は少し水を加えて湿らせるとGOOD。
次にネットをハサミで切ります。黒いネットは角を落として真ん中に茎より少し小さいくらいの穴を。白くて硬いネットも茎の太さに合わせて穴を広げます。普通にハサミで切れる硬さ。
先に黒いネットを入れて
次に白いネットを入れて行きます。
最後に蓋をいれます。する前に蓋を落とし込む溝に溜まった土を取り除いておくこと。茎が太い植物の場合かなり無理して入れる必要があります。
これでほぼ完成。
吊る前に逆さにして、ネットの上の土を落とします。基本土は落ちてこないですが、叩くと延々と細かい土がパラパラ落ちてきます。土を固めるのに水を入れた場合は少し水が落ちることも。
吊る前に水をあげてみます。水はいわゆる底面からあげるようになっています。当たり前ですが水をあげてもこぼれない設計。ただし、水をたっぷり吸い込んだ植物の葉から結露的に水滴が落ちることがあるので、電子機器を真下に置くことは避けたいです。
水をあげると底面の緑の棒が浮き上がってきます。この棒が引っ込んでいると水不足のサイン。よくできています。
長さの違うワイヤーを駆使して、こんな感じになりました。空調の近くは避けること。
時間がたつと植物が上向きになってくるのが微笑ましいです。
同時期にシュガーバインとアロエを植えたのですが、シュガーバインがうまく育たず、フィットニアに植え替えています。
植物のメンテを通じて空間に関わる機会を増やすというのも、建築家のスタンスとして新たに設定してみたチャレンジのひとつでした。